アゴウロコアリ属ヒラタウロコアリ Pyramica canina
アゴウロコアリ属ノコバウロコアリ Pyramica incerta
アゴウロコアリ属ヌカウロコアリ Pyramica mutica
ウロコアリ属ウロコアリ Strumigenys lewisi
ウロコアリ属キタウロコアリ Strumigenys kumadori
◆サイズ【ワーカー】約2mm
◆特徴
黄褐色のウロコアリの仲間。
林床に生息し、トビムシの仲間を餌としている。
ウロコアリによく似ているが、キタウロコアリの方がやや大きく色も濃いように感じる。
ウロコアリとの区別は中胸背面の立毛などが縮れ毛であること(ウロコアリは直毛)。
◆コロニー形態
◆観察地
林床の腐葉土層に落ちた朽ちたドングリから見つかった。
◆結婚飛行
◆飼育
◆キタウロコアリのブログ記事




ウロコアリ属オオウロコアリ Strumigenys solifontis
ウメマツアリ属ウメマツアリ Vollenhovia emeryi
ウメマツアリ属ヒメウメマツアリ Vollenhovia sp.
ヒメアリ属クロヒメアリ Monomorium chinense
ヒメアリ属フタイロヒメアリ Monomorium floricola
ヒメアリ属フタモンヒメアリ Monomorium hiten
◆サイズ【ワーカー】約1.5mm
◆特徴
黄色〜黄褐色の体に腹部の黒っぽい一対の斑紋が特徴的なヒメアリの仲間。
例えばヨツボシオオアリなど黒っぽい体色に黄色や白色の明るい色の斑紋を持つアリは多いがフタモンヒメアリのように明るい体色に暗い色の斑紋を持つアリは珍しいように思う。
南西諸島に分布する。
◆コロニー形態
◆観察地
与那国島の森林内で観察した。林床を30~40cmくらいの背丈の草が覆うような場所で朽ち木内に営巣していた。映像をよく確認するとワーカー達は朽ち木の小さな穴から出入りしており、細い坑道を作りながら朽ち木のより深部まで巣を広げているのだろう。
◆結婚飛行
◆飼育




ヒメアリ属ヒメアリ Monomorium intrudens
◆サイズ【女王】約4mm、【ワーカー】約1.5mm
◆特徴
頭部・胸部は黄色~黄褐色、腹部は暗褐色の鮮やかなコントラストの小型種。
林縁から草地にかけて生息。オスアリは黒い。
◆コロニー形態
多雌性
◆観察地
枯竹中などに営巣し、篠竹などの細い竹より一般的な太い竹の枯竹によく見つかる。
林道の木枠の隙間などから出入りしていることもある。
多雌性かつ多巣性でコロニーには大量の女王、ワーカー、幼虫などが見つかる。
小型種の為気付きにくいが、地表や草の葉の上などを注意深く観察すると実は見つけることができるアリでもある。
◆結婚飛行
6月末に早朝の森で巣口付近で交尾をする行動を確認。
→ヒメアリの結婚飛行時期
◆飼育
超小型種の為、飼育には飼育容器の高い密閉性が求められる。




トフシアリ属トフシアリ Solenopsis japonica
◆サイズ【ワーカー】約1.5mm
◆特徴
黄色〜黄褐色の小さなフタフシアリ。触角は10節(トフシ)、触角棍棒部は2節。
石下、土中などに巣を作る。
◆コロニー形態
土中営巣性
◆観察地
山地の河原沿い、日当たりの良い開けた草地の石下に巣の一部が確認できた。
ワーカーは地表でも確認できた。
◆結婚飛行
→トフシアリの結婚飛行時期
◆飼育




カレバラアリ属コツノアリ Carebara yamatonis
◆サイズ【女王】約3.5mm、【メジャーワーカー】約2mm、【マイナーワーカー】約1mm
◆特徴
マイナーワーカーがわずか1mmの超小型種。体色は赤褐色で女王やメジャーワーカーでは頭部がより暗色。ワーカーはメジャーワーカーとマイナーワーカーの二型でメジャーワーカーの頭部には一対の突起があり「小角」を形成している。林床の石下、土中、朽木中に営巣する。
◆コロニー形態
多雌性
◆観察地
山林内の林縁部の林床の落ち葉層の下に埋れた朽木内からコロニーが見つかった。
◆結婚飛行
◆飼育




ツヤクシケアリ属ツヤクシケアリ Manica yessensis
◆サイズ【ワーカー】約5~7mm
◆特徴
頭部・腹部が黒色、胸部は赤褐色~褐色、脚は褐色~黄褐色の美しいクシケアリ。
中部以北の山地の草地や瓦礫帯などに生息する。
石が露出した荒地を歩く赤褐色の体色は鮮やかで、すぐ目に留まる。
◆コロニー形態
単雌性、土中営巣性
◆観察地
標高1800~2000m付近で観察。瓦礫地帯や開けた草地などで観察できた。
ワーカー達は昆虫の死骸などを巣へ運び入れていた他、草の葉の裏などにも集まっていた為、蜜などを吸っているのかもしれない。
◆結婚飛行
◆飼育




クシケアリ属エゾクシケアリ Myrmica jessensis
◆サイズ【ワーカー】約4~4.5mm
◆特徴
頭部と腹部は暗褐色、胸部はより明るい淡褐色。肉眼で見た印象は胸部が赤っぽい。
本州中部以北に生息する北方系のアリ。山地の開けた草地や川沿いの草地などで見られる。
◆コロニー形態
土中営巣性
◆観察地
北関東の山地の草地、川沿いの草地などで観察。巣は土中や石下で見られた。
川沿いでは同じ地にアシナガアリやアズマオオズアリが見られ、山地ではハラクシケアリ、アカヤマアリなどが見られた。
観察できた最南端は和歌山県。河原に接する草地で繁栄するコロニー群があった。
◆結婚飛行
◆飼育
7~8月頃が飛行時期とされているが、6月上旬に和歌山県で地表を徘徊する単独女王を見つけた。持ち帰り飼育を試みワーカー誕生まで漕ぎ着けたが2023年の酷暑の影響か女王が死亡。残念な結果となった。
用いた飼育巣は3wayメッシュ石膏巣。




クシケアリ属クロキクシケアリ Myrmica kurokii
◆サイズ【女王】約7mm、【ワーカー】約4~5mm
◆特徴
頭部と腹部は黒色、胸部はやや赤みがかるのクシケアリの仲間。
本州では標高1700m以上の亜高山帯に生息する。
◆コロニー形態
◆観察地
中部山岳地帯の標高2800~3000m付近で観察。周囲は森林限界を越えている為背の高い樹木は無い。樹木としてはハイマツが確認できた。
地表を徘徊するワーカー達が確認出来た他、脱翅雌も見つけることが出来た。
周囲で見つけることが出来た他のアリ種はヤマクロヤマアリのみ。
◆結婚飛行
中部地方、標高3000m付近で7月末に飛行後の脱翅雌を採集。
標高2800m地点では8月中旬に脱翅雌を確認。
→クロキクシケアリの結婚飛行時期
◆飼育




クシケアリ属ハラクシケアリ隠蔽種群 Myrmica ruginodis
◆サイズ【女王】約8mm、【ワーカー】約4~4.5mm
◆特徴
体色は褐色~黒褐色、脚は黄褐色のクシケアリ。
国内の山地に広く分布し、本州では比較的標高のある地点で観察できる。
ハラクシケアリ隠蔽種群として類似する5種が含まれている。
◆コロニー形態
◆観察地
北関東の標高1300~1500m付近で観察出来た。
林縁や林道脇、湖畔の倒木や朽ち木の下に巣が見られた。
同じような場所に生息していたエゾクシケアリに比べるとやや大きい。
↓映像のアリは標高1300m付近、朽ち木に営巣していたことから隠蔽種群の中のモリクシケアリなのではと思っている。
◆結婚飛行
◆飼育



