オオハリアリ属オオハリアリ Brachyponera chinensis
◆サイズ【女王】約4~4.5mm、【ワーカー】約3.5mm
◆特徴
光沢のある黒色のハリアリ。
立木や枯枝・枯竹・倒木内、石下など様々な場所で見られる。
肉食性が強く、シロアリなどをよく食べる。
◆コロニー形態
◆観察地
立木の周囲や都市公園、石したや枯枝内など様々なところで見られ、ハリアリの仲間としては最も目にすることの多い種の一つ。
◆結婚飛行
→オオハリアリの結婚飛行時期
◆飼育
オオハリアリ属ツヤオオハリアリ Brachyponera luteipes
トゲズネハリアリ属トゲズネハリアリ Cryptopone sauteri
◆サイズ【女王】約5mm、【ワーカー】約3.5~4mm
◆特徴
黄色~黄褐色の中型ハリアリ。
湿り気の多い倒木や朽木、林床中などに営巣する。
朽木中の甲虫類の幼虫、シロアリなどを捕食する為、トゲズネハリアリが営巣する朽木からはそれらが同時に見つかる場合が多い。
◆コロニー形態
◆観察地
森林内の倒木、朽ち木内から見つかる。トゲズネハリアリが見つかる朽ち木は比較的湿り気の多いものが多いように感じる。樹皮下の薄く層状の空間を巣部屋としている。巣の近くにはエサとなるシロアリや盗食共生の可能性があるノコバウロコアリなどが見つかる事がある。
◆結婚飛行
◆飼育
湿り気の多い朽ち木に営巣することから石膏を使った加湿飼育巣を製作。朽ち木内の内部空間を再現するべく高さの無い薄い巣部屋を彫り込んだ。
ハリアリの仲間の為エサの頻度は高く保った。主な餌はシロアリ。その他サシやジムカデなども食べた。
トゲオオハリアリ属トゲオオハリアリ Diacamma indicum
◆サイズ【ワーカー】約10mm
◆特徴
体色は黒褐色~黒色。
一見するとクロオオアリのようなサイズ感がある大型のハリアリ。
複眼が発達し、日当たりのよい土中に営巣した巣口から頻繁に地上へ出て徘徊する姿もまるでクロオオアリ。
本州では多くのハリアリが土壌の中や朽木内などで活動し、地上を徘徊する姿を目にする種はごく一部であることから、それに慣れてしまっているとトゲオオハリアリが『針蟻』であることを忘れて素手で掴んでしまいそうになる。
掴んだ場合は腹部から毒針が出現する様子に驚くだろう。
明確に識別できる女王が存在せず、特定のワーカーが女王の役割を果たすという生態を持つのも特徴。
◆コロニー形態
◆観察地
沖縄本島にて。林縁の木の根元付近をワーカー達が徘徊していた。クロオオアリ程の大きさがあるため見やすいアリ。
◆結婚飛行
◆飼育
ツシマハリアリ属ミナミフトハリアリ Ectomomyrmex sp.B
ニセハリアリ属ニセハリアリ Hypoponera sauteri
アギトアリ属アギトアリ Odontomachus monticola
◆サイズ【女王】約12mm、【ワーカー】約10mm
◆特徴
赤褐色〜黒褐色、日本産のハリアリの仲間としては最大種。
180度に開く特徴的な大腮を持つ。
近年本州各地に生息域が広がっている。
◆コロニー形態
土中営巣性
◆観察地
森林内に生息しているのを見る事ができる。日中でも夜間でもワーカー達は活動をしている。巣は土中に作られている他、石垣の隙間や倒木内などに巣が続いている場合もある。
◆結婚飛行
8~9月に結婚飛行を確認。夕方に飛行したものと思われ、夜間に有翅雌、脱翅雌などを見る事ができた。
→アギトアリの結婚飛行時期
◆飼育
石膏巣を用いた加湿飼育を行なった。幼虫が繭を貼る際に繭作りの足掛かりとなるものが必要となる為、クワガタマットなどの床材を入れておく。幼虫が繭を張る際にはワーカーが幼虫にこれらの床材などをかけ、幼虫達はそれを足掛かりに繭を張る。足掛かりがない場合には幼虫は繭を張れず、そのまま死んでしまう。
餌の頻度は高く保つ必要があり、シロアリやサシなどを中心に2〜3日に一度給餌を行なった。
ハリアリ属ヒメハリアリ Ponera japonica
ハリアリ属マナコハリアリ Ponera kohmoku
ハリアリ属テラニシハリアリ Ponera scabra
◆サイズ【ワーカー】約3.5mm
◆特徴
黒褐色のハリアリの仲間。眼は小さくワーカーではほとんど確認出来ない。
森林内の土中に巣を作るようだが、なかなか見つからない。
◆コロニー形態
◆観察地
ボロボロに朽ちた倒木の下の土壌から得られた。Soil washingという方法を使った。
◆結婚飛行
◆飼育
◆テラニシハリアリのブログ記事
ダルマアリ属ダルマアリ Discothyrea sauteri
◆サイズ【ワーカー】約2mm
◆特徴
赤褐色のダルマアリの仲間。
同じカギバラアリ族のカギバラアリ同様腹部はカギ状に下方へ曲がる。
体型はより丸く可愛らしい。
クモの卵を専門に餌としているようだ。
森林内の林床に生息しているが、なかなか頻繁にはお目にかかれない。
◆コロニー形態
◆観察地
ボロボロに朽ちた倒木の下の土壌から得られた。Soil washingという方法を使った。
◆結婚飛行
◆飼育
◆ダルマアリのブログ記事
カギバラアリ属イトウカギバラアリ Proceratium itoi
◆サイズ【女王】約4.5mm、【ワーカー】約3mm
◆特徴
黄褐色〜赤褐色のカギバラアリの仲間。
"鍵状"に前方を向いた特徴的な腹部の形状を持ち、節足動物の卵を餌とする生態を持つとされる。
森林内の土中に生息しているが、なかなか頻繁にはお目にかかれない。
◆コロニー形態
土中営巣性
◆観察地
林床の土壌をふるいにかけてワーカーが得られたことがあった。
また5月に地表を歩く女王を発見。8~9月とされる結婚飛行時期とは大きくズレていた為、越冬後に地表に迷い出てしまった女王なのか謎の残る場面となった。
◆結婚飛行
→イトウカギバラアリの結婚飛行時期
◆飼育