◆サイズ【女王】約12mm、【ワーカー】約7~8mm
◆特徴
頭部・腹部は黒色、胸部は赤色、体に立派なトゲを持つトゲアリ。
トゲは両肩部に1対、中胸部に1対、前伸腹節に1対、腹柄節に1対ある。
新女王はクロオオアリやムネアカオオアリの巣に侵入し巣を乗っ取る一時的社会寄生を行う。
「美しい色彩」、「立派な棘」、「社会寄生種」とアリ愛好家を魅了する要素を多く持っている。
コロニーは立木の洞や根元に営巣する。
◆コロニー形態
一時的社会寄生種、営巣場所は立木の洞や根元
◆観察地
風通しの良い雑木林などで見られた。確認できた巣は全て立木の洞か根元。
付近にはクロオオアリ、ムネアカオオアリの少なくともどちらかが生息している。
巣からは地表や立木の幹、枝などに行列を作る。
◆結婚飛行
新女王の結婚飛行は関西で9月、北関東では10~11月に観察できた。
実際に飛行の場面を観察できたのは正午前。
有翅雌や脱翅雌は地表や木の幹などで見られた。
→トゲアリの結婚飛行時期
◆飼育
飼育には一時寄生用のクロオオアリ、ムネアカオオアリなどのコロニーが必要。
飼育下ではミカドオオアリなど他の種でも寄生が可能な場合があるようだ。
トゲアリ新女王を寄主に寄生させることに成功した場合、寄主巣内で徐々にトゲアリのワーカーが生まれてくる。初期段階では寄主により幼虫が食べられたり羽化が阻止されたりする場合がある。
トゲアリワーカーが一定以上に増えた段階で寄主のコロニー形態からトゲアリのコロニー形態への移行が発生し、短期間のうちに寄主ワーカーが排除される。
この時にトゲアリのコロニー形態に合わせた飼育巣が必要となる。
◆トゲアリの動画リスト